2025 年 6月 17日 (火)
ホーム政治北朝鮮北朝鮮、駆逐艦事故の責任者を“画像から削除”…処罰は「広範かつ厳罰」か

北朝鮮、駆逐艦事故の責任者を“画像から削除”…処罰は「広範かつ厳罰」か

(左)3月に報道された進水式の映像にはキム・ミョンシク海軍司令官とホン・ギルホ造船所所長の姿が確認されていたが(右)6月13日の報道では両者の姿が削除されていた=NKニュースキャプチャー(c)news1

北朝鮮の国営メディアが、5000トン級新型駆逐艦「カンゴン(姜健)」号の進水事故に関連し、責任を問われた幹部らの映像から姿を削除したことが明らかとなった。これは、事故の責任追及が公式発表よりも大規模かつ深刻である可能性を示している。

米国の北朝鮮専門メディア「NKニュース」によると、朝鮮中央テレビは13日に進水式を報じた際、3月に北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が造船所を視察した過去映像を再放送した。その際、当時同行していたキム・ミョンシク海軍司令官とホン・ギルホ造船所所長の姿が削除されていた。

特にホン・ギルホ氏は事故発生後、最初に法執行機関に召喚された人物。今回の進水式では海軍司令官がパク・グァンソプ氏に交代していたことから、キム・ミョンシク氏も同様に責任を問われたものとみられる。2人は再進水式にも姿を見せなかった。

北朝鮮がこのように幹部の映像を意図的に削除するのは極めて異例であり、NKニュースは2013年にキム総書記の叔父、チャン・ソンテク(張成沢)氏が処刑されて以来のことだと指摘している。

このため、両者は職位剥奪だけでなく、重刑あるいは処刑された可能性まであると見られている。

また、先月30日に開催された党中央軍事委員会会議にはキム・ミョンシク氏が大将の軍服を着用して登場していたものの、この場で処分が下された可能性もある。

これまで北朝鮮は駆逐艦事故に関連して5人の幹部が拘束されたと公表しており、実際の粛清規模はさらに広範囲である可能性が高い。

進水式には、金正恩政権の軍中枢にいるパク・ジョンチョン(朴正天)軍政指導部長の姿も確認されなかった。パク・ジョンチョン氏は4月の別の艦艇進水式では中心的な役割を果たしていた。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular